はじめに
現場では、「嫌われたくないから言えない」と「我慢の限界で強く言ってしまう」が行き来してしまう方も少なくありません。アサーションは性格を変える話ではなく、安心して伝える順番を練習する技術です。
言いたいことが言えずに我慢したり、逆につい言い過ぎて後悔したりしていませんか?自分も相手も大切にするコミュニケーション技法「アサーション」を学び、職場の人間関係をスムーズにする方法を解説します。
- この記事でわかること:
- 3つのタイプ
- DESC法
- 断る勇気
結論:アサーションは「技術」。練習すれば誰でも身につく
- 3つのタイプ: 自分のコミュニケーションの癖(攻撃的・非主張的)を知る。
- DESC法: 具体的な伝え方の公式を使って、建設的に意見を伝える。
- 断る勇気: 相手を尊重しながら「NO」を言うことも大切なスキル。
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目次
1. あなたはどのタイプ?コミュニケーションの3つの型

コミュニケーションには大きく分けて3つのタイプがあります。自分の傾向を知ることが、アサーションへの第一歩です。
① 非主張的(ノン・アサーティブ)
- 特徴: 自分の意見を言わず、相手に合わせてしまう。我慢してストレスを溜め込みやすい。
- 口癖: 「どうせ私なんて」「すみません」
- 結果: 相手にいいように扱われたり、突然爆発してしまったりする。
② 攻撃的(アグレッシブ)
- 特徴: 自分の意見を押し通し、相手をコントロールしようとする。大声を出したり、皮肉を言ったりする。
- 口癖: 「普通〇〇だろ」「なんでできないの」
- 結果: 一時的には要求が通るが、周囲から人が離れていく。
③ アサーティブ(さわやかな自己主張)
- 特徴: 自分の気持ちも相手の気持ちも大切にする。誠実、対等、率直に伝える。
- スタンス: 「私はこう思う。あなたはどう思う?」
- 結果: 相互理解が深まり、信頼関係が築ける。
目指すのはもちろん③です。しかし、誰でも状況によって①や②になってしまうことがあります。
2. 伝え方の魔法の公式「DESC法」

アサーションを実践するための具体的なフレームワークとして「DESC(デスク)法」があります。
DESC法の4ステップ
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D (Describe) 描写する:
- 客観的な事実だけを伝える。「あなたが遅刻したから」ではなく「9時の約束でしたが、今は9時15分です」。
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E (Express) 表現する:
- 自分の気持ちや主観的な意見を伝える。「待っている間、事故に遭ったのではないかと心配しました」。
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S (Specify) 提案する:
- 具体的で現実的な解決策を提案する。「もし遅れる時は、電話を一本入れてくれませんか?」。
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C (Choose) 選択する:
- 相手の反応(Yes/No)に応じた行動を用意する。「わかったと言ってくれたら感謝する」「無理なら別の方法を相談する」。
この手順に沿って話すことで、感情的にならずに要件を伝えられます。
3. 相手を傷つけずに「NO」を言う技術
職場では、引き受けられない仕事を頼まれることもあります。そんな時、ただ「無理です」と断るのも、「はい」と安請け合いしてパンクするのも良くありません。
上手な断り方のポイント
- 謝罪ではなく感謝: 「頼んでくれてありがとうございます」とまず伝える。
- 理由は簡潔に: 「現在、Aの業務が立て込んでおりまして」と事実を伝える。
- 代替案を出す: 「明日なら可能です」「Bの部分だけなら手伝えます」と提案する。
「人」を拒絶するのではなく、「その頼み事(条件)」を断るという意識が大切です。
4. あなたは当てはまる?セルフチェックリスト
読者が自分事として捉えられるよう、簡単なチェックリストを設けます。
- [ ] 頼み事を断れず、無理をしてしまう
- [ ] 自分の意見を言うと、相手を傷つける気がする
- [ ] 察してほしいと思ってしまい、言葉にするのが苦手
- [ ] 相手の顔色ばかり伺って疲れてしまう
ひとつでも当てはまる方は、ぜひ一度ご相談ください。
5. アイデンドでのアサーション・トレーニング
アイデンドでは、実践的なSST(社会生活技能訓練)を通してアサーションを身につけます。
支援の場では、「正しい言い方が分からず、結局だまってしまった」という振り返りもよく出ます。だからこそアイデンドでは、うまく言えなかった場面をそのまま練習材料にして、次に使える一言へ落とし込んでいきます。
- ロールプレイ: 「仕事を断る」「報告する」などの場面設定で練習します。
- 振り返り: 「今の言い方はどう感じたか」を参加者同士でフィードバックし合います。
- スモールステップ: まずは挨拶から、次は簡単な報告、と少しずつ難易度を上げます。
支援員からのメッセージ
コミュニケーションは「キャッチボール」です。全力で剛速球を投げたり、ボールを隠し持ったりせず、相手が受け取りやすい球を投げる練習を一緒にしましょう。
アサーションがもたらす変化
アサーションを身につけると、以下のような変化が訪れます。
- ストレスが減る: 言いたいことを適切に言えるため、モヤモヤが減ります。
- 信頼される: 率直に話す姿勢が評価され、職場で信頼されます。
- 自信がつく: 「自分は大切にされるべき存在だ」という自尊心が高まります。
就労への近道は、資格取得よりもまず「人と関わることへの恐怖心」を減らすことかもしれません。
まとめ
- 3つのタイプを理解し、アサーティブを目指す
- DESC法を使って、論理的に気持ちを伝える
- 断る勇気を持ち、代替案を出すことで関係を守る
「言っても無駄」「言うと嫌われる」という思い込みを手放し、爽やかな関係性を築きましょう。
アイデンドは、八戸・十和田地区を中心に、一人ひとりの「自分らしさ」を大切にする就労継続支援B型事業所を展開しています。また、クリエイティブな活動を支援する「manaby CREATORS」ブランドを通じて、Web制作やデザインなど、従来の枠にとらわれない新しい働き方の選択肢も提供しています。地域の皆さまと共に、一歩ずつ未来へ歩んでいける場所でありたいと考えています。
よくある質問(FAQ)
Q. 性格が内気なのでアサーションは無理でしょうか?
内気な方こそアサーションに向いています。相手を配慮できる強みがあるからです。「技術」として型を覚えれば、性格を変えずに自己主張できるようになります。
Q. 上司相手でも使えますか?
もちろんです。むしろ上司への報告・連絡・相談(報連相)でこそDESC法が役立ちます。感情ではなく事実と提案を伝えることで、プロとしての評価も上がります。